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2013 年度 実施状況報告書

東アジアの笑話と日本文学・日本語との関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24520244
研究機関豊橋創造大学

研究代表者

島田 大助  豊橋創造大学, 経営学部, 教授 (50351177)

研究分担者 川上 陽介  富山県立大学, 工学部, 准教授(Associate Professor) (00574451)
荒尾 禎秀  清泉女子大学, 文学部, 教授(Professor) (20014813)
佐伯 孝弘  清泉女子大学, 文学部, 教授(Professor) (40255956)
山口 満  豊橋創造大学, 経営学部, 准教授(Associate Professor) (60413762)
キーワード日本笑話 / 中国笑話 / 朝鮮笑話 / 漢字・傍訓
研究概要

平成25年度は、①『訳解笑林広記』の諸本調査及び書誌情報の整理、②『訳解笑林広記』の電子データ化、③『訳解笑林広記』の異体字の調査、④『訳解笑林広記』の注釈 ⑤『訳解笑林広記』の話の分析、⑥『訳準笑話』の書誌及び諸本調査、⑦韓国、日本、中国笑話の比較分析を行った。
①については、荒尾禎秀を中心に調査が行われたが、新たな書誌情報を持つ書籍は、発見出来なかった。②については、島田大助と山口満が担当した。Web上で、本文(傍訓を含む)を検索可能にするための方法を検討した。検討した方法により、公開用電子データの作成を行っている。③④については、島田大助と川上陽介により研究を継続中である。⑤については、川上陽介によって研究が行われた。研究では、『訳解笑林広記』(全305話)と、中国で出版された原刊本『新鐫笑林広記』(乾隆26年(1761)刊)に収録されている全827話を比較し、『訳解笑林広記』には、中国語の同音語を用いた話が多く採録されていることを明らかにした。⑥については、荒尾禎秀によって『訳準笑話』の書誌及び諸本調査が行われ、「『訳準笑話』の書誌と諸本」としてまとめた。⑦については、島田大助、佐伯孝弘、琴榮辰によって研究が行われた。「咄の読み方と東アジア文化圏で考える笑話」「『西鶴諸国はなし』巻五の六「身を捨て油壺」試論―謡曲『黒塚』との関係から―」(島田大助)、「浮世草子と京・大坂―西鶴・其磧を中心に―」「『怪談御伽桜』の破戒僧」(佐伯孝弘)、「東アジア笑話に見る「酒飯論」」(琴榮辰)などにまとめられた論文により、韓国、日本、中国笑話の分析、影響関係を明らかにした。
平成25年度は、以上の研究を行った。注釈作業は時間を必要とする。今後も作業を継続していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度は、①『訳解笑林広記』の諸本調査及び書誌情報の整理、②『訳解笑林広記』の電子データ化、③『訳解笑林広記』の異体字の調査、④『訳解笑林広記』の注釈 ⑤『訳解笑林広記』の話の分析、⑥『訳準笑話』の書誌及び諸本調査、⑦韓国、日本、中国笑話の比較分析を行った。
当初の計画では、『訳解笑林広記』の他に、『笑林広記』『絶纓三笑』などの中国笑話集、『訳準笑話』などについても調査を行うこととしていたが、25年度については、『訳準笑話』に絞って調査を行った。
翻刻・注釈の作業は、時間がかかるため、研究期間を通じて適切な結果が出せるよう、今後も進めていく。
本研究の柱の一つである、東アジア文化圏の中での日本笑話についての研究は、今後も、大韓民国在住の琴榮辰と連携しながら進めていく。
平成25年度は、Web上で公開するデータの作成に加え、論文6、口頭発表1の成果があった。研究は着実に進んでいると判断する。

今後の研究の推進方策

平成26年度も平成25年度に引き続き、①『訳解笑林広記』『訳準笑話』の諸本調査及び書誌情報の整理、②『訳解笑林広記』のWeb公開用データの作成、③『訳解笑林広記』の異体字の調査、④『訳解笑林広記』の注釈、⑤韓国、日本、中国笑話の比較分析を行う。
①『訳解笑林広記』『訳準笑話』の諸本調査及び書誌情報の整理終了後、『笑林広記』『絶纓三笑』などの中国笑話集、『即当笑合』などについても調査を行う。
翻刻・注釈の作業は、時間がかかるため、研究期間を通じて適切な結果が出せるよう、今後も進めていく。また、翻刻した資料を基にして傍訓についても整理を行う。
日本笑話と中国笑話、韓国笑話の関連についての研究は、大韓民国在住の琴榮辰と連携しながら今後も進めていく。
なお、当初の計画では『絶纓三笑』所収笑話についての整理を行うことになっていたが、平成26年度は、『訳解笑林広記』の注釈を優先することにした。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度に予定してた『訳解笑林広記』についての調査が、新出本の確認が出来なかったために行われなかったからである。
平成26年度は、『訳解笑林広記』『訳準笑話』『即当笑合』などの調査で、未執行の資金を使用する。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 『訳準笑話』の書誌と諸本2014

    • 著者名/発表者名
      荒尾禎秀
    • 雑誌名

      清泉女子大学人文科学研究所紀要

      巻: 35号 ページ: 23~39

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 東アジア笑話に見る「酒飯論」2014

    • 著者名/発表者名
      琴榮辰
    • 雑誌名

      立教大学日本文学

      巻: 111号 ページ: 258~266

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 浮世草子と京・大坂―西鶴・其磧を中心に―2013

    • 著者名/発表者名
      佐伯孝弘
    • 雑誌名

      日本文学

      巻: 62巻10号 ページ: 2~17

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『怪談御伽桜』の破戒僧2013

    • 著者名/発表者名
      佐伯孝弘
    • 雑誌名

      國學院雑誌

      巻: 114巻11号 ページ: 506~524

    • 査読あり
  • [学会発表] 近世日本における中国笑話の受容について ―遠山荷塘施訓『訳解笑林広記』考―

    • 著者名/発表者名
      川上陽介
    • 学会等名
      北陸古典研究会2013年度下半期研究発表会
    • 発表場所
      金沢大学サテライトプラザ
  • [図書] 近世はなしの作り方読み方研究―はなしの指南書―2013

    • 著者名/発表者名
      島田大助
    • 総ページ数
      510
    • 出版者
      新葉館出版
  • [備考] 『笑林広記』研究情報公開サイト

    • URL

      http://document.sozo.ac.jp/cjdb/

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公開日: 2015-05-28  

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