研究課題/領域番号 |
24520269
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
君塚 淳一 茨城大学, 教育学部, 教授 (60259588)
|
キーワード | マーカス・ガーヴェイ / ハーレム・ルネッサンス / アフリカ系アメリカ人 / アフリカ系アメリカ史 / アフリカ系アメリカ文学 |
研究概要 |
マーカス・ガーヴェイおよび1920年代ハーレム・ルネッサンスまたアフリカ系アメリカ人の歴史について、関係資料を多く所蔵する東京都内の公立・私立大学や国会図書館などで調査を行った。またアメリカ学会、多民族研究学会、黒人研究の会、英米文化学会の例会や大会に参加した。上記の各学会ではアフリカ系アメリカ人研究者と交流し、ガーヴェイ研究また1920年代のハーレム・ルネッサンス研究について多くの示唆をもらった。中でも特に平成25年11月9日に実施された英米文化学会142回例会(於:日本大学歯学部・駿河台校舎)においては、「ガーヴェイとワシントンにとっての大衆・教育・自立」と題して、これまでの研究の成果を口頭発表にて研究発表を行った。主にガーヴェイとの関係から明らかになりうるブッカ―・T・ワシントンのこれまでの「白人に媚を売るアンクル・トム」という一般的な解釈を覆す内容、また2000年以降に始まるワシントンの再評価を裏づける内容の発表となり、専門家からも高い評価を得た。またその発表に加筆修正を行った論文は平成25年度『茨城大学紀要』に掲載する(校了済み)。一方で、ガーヴェイがアメリカより国外退去になるまで対立を続けた北部のアフリカ系指導者でハーレム・ルネッサンスのアフリカ系アメリカ人芸術家とも親交があったW・E・デュボイス研究にも関係する「デュボイスが執筆したジョン・ブラウンの伝記」についての論文も執筆し、平成26年8月に『ジョン・ブラウンの屍』(仮題)として刊行予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
資料収集においても十分であり、学会における研究発表、また研究論文の刊行、関連した分野における共著の刊行においても、成果が上がっているため。
|
今後の研究の推進方策 |
海外(ニューヨーク、ジャマイカ、ロンドン)における更なる資料収集。また学会での研究発表とシンポジウムの開催、論文執筆と関連書籍の刊行を予定している。
|
次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度のアメリカでの資料収集を基に、平成25年は国内での研究発表および論文・著書の執筆に専念したため旅費の消化がなかったため。 平成25年度の研究で生じた課題および資料の必要性を基に、アメリカ合衆国およびジャマイカとロンドンでの資料収集を行う。
|