民族主義、アフリカ回帰運動、分離主義などを標榜し、多くの貧しい黒人たちから支持されていたマーカス・ガーヴェイは、当時、汎アメリカ主義が進み、ハーレム・ルネッサンスが注目されたにも関わらず、黒人たちからも批判された。特にデュボイスはかつて敵対したワシントン亡き後、ガーヴェイをも攻撃し、彼は政府から批判され、郵便法違反で逮捕、ジャマイカへ強制送還された。ワシントンは白人と融和し、ガーヴェイは対峙したことで政府からの批判も異なるが、そこには国内での人種独立分離、回帰運動先リベリアの豊かな自然資源という利権、ハーレム・ルネッサンスの黒人たちのパトロン事情、デュボイスのプライドなどが原因であった。
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