研究課題/領域番号 |
24520288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
横山 茂雄 奈良女子大学, 研究院(人文科学系), 教授 (10144726)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | ジョン・ディー / イギリス / エリザベス朝 / 哲学 / 科学 / 錬金術 / 魔術 |
研究概要 |
本研究は、基盤研究(C)「ジョン・ディーの一次資料に関する基礎的研究」(平成21年-23年 研究代表者 横山茂雄)を踏まえて、そのさらなる展開を目指すものであるが、本年度は以下のような内容の研究を実施した。 16世紀、17世紀のイギリスにおいてディーと関連する魔術文書の手稿群のうち、British Library 所蔵分から、本年度は Add. MS 36674、Sloane MS 3884(Pseudo Roger Bacon, De operatione magiae)、 Sloane MS 3853 (Pseudo Roger Bacon, Thesaurus spiritum) の3点を電子ファイルのかたちで入手した(British Libraryはマイクロフィルムの供給を本年度より停止)。このうち、Sloane MS 3884及び Sloane MS 3853 は、偽ロジャー・ベーコン文書であり、ディーの著作との比較作業を開始した。また、ディーとエドワード・ケリーの共同作業の最終段階については、従来から収集していた資料に基づいて、多くを明らかにすることができた。特に、ローゼンベルク侯の援助の下、トシェボニュに滞在していた時期及び、ディーと別れてからのケリーの活動に関しては、手稿Cotton MS Appendix XLVIなどを参照することによって、重要な事実が確認できた。以上も含めて、研究成果の一部は、研究社(東京)より単行書として刊行予定で、その第一稿は既に完成しているが、できるだけ新たな成果を反映させるため、鋭意、大幅な加筆訂正中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は本年度が初年度であるが、基盤研究(C)「ジョン・ディーの一次資料に関する基礎的研究」(平成21年-23年 研究代表者 横山茂雄)を踏まえて、そのさらなる展開を目指すものであるため、基本的な準備作業は既に完了しており、初年度としてはおおむね順調に進展している。特に、トシェボニュにおけるディーとエドワード・ケリーの共同作業の最終段階、及び、ディーと別れてからのケリーの活動については、錬金術の観点から定位することの見通しがかなりついてきたので、順調な達成と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度に引き続き、ジョン・ディー関連の一次資料の精査解読を進めると共に、ディーと同時代の16世紀英国における哲学、魔術、錬金術、オカルティズムについての詳細な調査をおこない、この時代においてジョン・ディーの思想、活動が如何なる位置を占めていたのかを可能な限り明らかにしていきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度においては予定より早く Sloane MS 3853が入手できたが、次年度については、Sloane MS 2006などの購入を予定している。また、外部の専門家への協力が不要となった場合には、その謝金に予定していた費用は図書の購入などにあてる予定である。
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