本研究では、ラフカディオ・ハーンの「トランスナショナル」な語りの方法の特徴を、1)翻訳 2)報道、 3)創作の三点から分析した。ジャパノロジストとして評価されてきたハーンを、アメリカ・マルチニーク・日本を遍歴した自称「文明化した遊牧民」作家として捉えなおし、文化言語が混淆し「クレオール化」(ハーンの造語)する時代における文学・語りの先駆者として再評価した。 研究の成果は、_The Spirit of No Place: Reportage, Translation and Re-told Stories in Lafcadio Hearn_(神戸市外大論叢・単著)としてまとめた。
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