研究課題/領域番号 |
24520309
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
黛 道子 順天堂大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (30331391)
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キーワード | 西部開拓 / 19世紀アメリカ / Bleeding Kansas / 奴隷制反対運動 / 日記・手記 |
研究概要 |
前年度に読んだHanah RopesのSix Months in Kansasでは物資も不足し、生活も困難な開拓地で周囲の病人を看護するRopesの姿を見ることができたが、平成25年度は南北戦争時に看護部長として傷病兵の看護にあたった当時の日記や手紙を収録したJohn Brumgardt編Civil War Nurses: The Diary and Letters of Hannah Ropesを読んだ。Ropesは強い意志を持ち、兵士たちのために陸軍長官と交渉して不足物資を調達し、病院内の不正を正すなど従来の女性の仕事の枠を超えて看護にあたった。南北戦争を契機に社会で実力を発揮する女性が登場したことを示している。 前年度に引き続き、文献の収集に努めたが、平成25年度は米国カンザス州に出張し、The University of KansasのKenneth Spencer Research LibraryとKansas Historical Societyで文献収集にあたった。多くの興味深い文献を得ることができ、今後の研究に広がりができた。また、"Bleeding Kansas"のきっかけともなったLawrenceの町やJohn Brownの博物館などを見学し、当時の時代状況を実感をもって再確認することができた。 カンザス州を舞台としたFrank Baumの童話The Wonderful Wizard of Ozを「金ぴか時代」の西部の農民の視点から論じた「新たな価値の創造―ライマン・フランク・ボーム『オズの魔法使い』」を執筆し、『医療看護研究』(順天堂大学)に投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は米国 Kansas州のthe University of KansasのKenneth Spencer Research LibraryとKansas Historical Society におけるリサーチが順調に進み、多くの文献を収集することができた。 現在、資料を整理しつつ、少しずつ読み進めており、ほぼ予定通り進行している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は以下のように研究を進める。 1.26年度も文献の収集を続ける。新たに地方の眠っていた文献が発見されることもあるので、変わらず注視していきた。 2.文献の整理を継続し、さらに読み進んでいく。 3.夏休み前に論文のテーマを決め、必要があれば現地調査も含め、資料を収集する。 4.それらをまとめ、論文を執筆する。 5.いずれかの学会で発表する。
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次年度の研究費の使用計画 |
物品費については書籍の価格が当初予想より低価格であったこと、購入した書籍の一部がまだ未清算であること、購入予定の書籍で未購入のものがあることが主な原因である。 人件費については、日程の調整ができず、文献の入力の依頼が進んでいないことが原因である。 今後、早急に書籍の購入、清算を進め、文献入力も依頼していく。 物品費については図書購入に20万円を見込んでいる、また、資料検索を効率的に行うためのタブレット購入(i-Pad: 8万円)を計画している。最近、修復不可能となったプリンターの購入も必要となった(機種選定中:7万円)。人件費については5万円を文献資料の入力に使用予定である。 旅費については国内学会に2回参加(うち1回は学会発表)の予定で15万円を見込んでいる。また、資料をさらに補強するため、ワシントンのThe Library of Congressでの調査を行いたいと考えており、約35万円と見積もっている。以上で総額約90万円を使用する予定である。
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