研究課題/領域番号 |
24520320
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
三神 弘子 早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (20181860)
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研究分担者 |
清水 重夫 早稲田大学, 法学学術院, 名誉教授 (00130873)
及川 和夫 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (50194056)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | アイルランド / 復活祭蜂起(1916) / 国際研究者交流 / イェイツ、W. B. / ファーガソン, サミュエル / オケイシー、ショーン / ジョイス、ジェイムズ / オブライエン、フラン |
研究実績の概要 |
三神(演劇担当)は、復活祭蜂起50周年の1966年以前に書かれたオケイシーの『鋤と星』 (1926), ジョンストンの『鎌と日没』(1958)、マッケイブの『騎手を引きずり下ろせ』(1966)の3作品をとりあげ、各作品が発表された時代背景を考察しながら、復活祭蜂起という神話を解体しようと試みた、三人のスタンスを比較検討した。 及川(詩担当)は、「サミュエル・ファーガソンとアイルランド民俗学」で、イェイツの最初期に書かれた2つのファーガソン論を精査し、イェイツがファーガソンを始祖として自らのアイルランド詩を位置づけていること、彼の影響は最晩年の作品にまで及んでいることを検証した。また、「トマス・ムーアとアイルランド・ロマン主義」では、1798年のユナイテッド・アイリッシュメンの反乱、1801年のアイルランド併合、1803年のロバート・エメットの反乱という時代状況の中でいかにムーアの詩が形成されたかを論じた。 清水(散文担当)は、『フィネガンズ・ウェイク』を中心に、ジョイスのモダニズム文学の本質を再検討した。また、ジョイス文学の後継者としてフラン・オブライエンを取り上げ、彼の小説の分析をおこなった。 10月10日には、早稻田大学アイルランド研究所との共催で国際シンポジウムを開催した。三神、及川、清水に加え、University College DublinからAnne Fogarty教授、Irish Times のジャーナリストであり、現在、Princeton大学の訪問研究者でもあるFintan O'Toole氏を迎え、'The Age of Centenaries: A Century of Irish History & Literature'というテーマで議論を行った。
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