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2014 年度 実施状況報告書

20世紀アメリカ小説にみる同時代貨幣制度との共振

研究課題

研究課題/領域番号 24520330
研究機関甲南大学

研究代表者

秋元 孝文  甲南大学, 文学部, 教授 (70330404)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2017-03-31
キーワードアメリカ文学 / 貨幣 / Jack London / The Great Gatsby
研究実績の概要

Jack London, The Assassination Bureau Ltd.論のためのリサーチを継続。7月、『甲南英文学』でPaul Auster, Report from the Interiorの書評を発表。9月、New York Public Libraryにてリサーチ。19世紀末に刊行されたThe Writer, The Editorなどの作家業指南雑誌を発見。ロンドン論のための貴重な文献となる。前年度に日本英文学会九州支部大会シンポジウムで口頭発表した「The Great Gatsbyと貨幣」のプロシーディングスを日本英文学会「第86回大会プロシーディングス」に発表。
11月、『早稲田文学』でエトガル・ケレットの短編・エッセイ4本を翻訳、作家解説も執筆。「アメリカ作家」でこそないものの、現代アメリカユダヤ系文学と密接なかかわりを持つ作家の日本への紹介をする。1月、『図書新聞』でオースター&クッツェーの往復書簡集『ヒア・アンド・ナウ』の書評執筆。両作家の現代金融工学への関心に注目。
2月、来日したエトガル・ケレットと面会し、当該研究および現代文学全般に関する意見交換を行う。3月、『GRANTA Japan』でイアン・マキューアン「言論の自由」を翻訳。
本年度の課題であったJack London, The Assassination Bureau, Ltd. 論をOAK研究会にて口頭発表。参加者との質疑応答を経て改稿したのちに論文としてしあげ、『英文学研究』に投稿。現在審査結果待ち。前年度口頭発表したGatsby論を「The Great Gatsbyと貨幣」として『甲南大學紀要文学編165』で発表。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前年度に学会で口頭発表をしたThe Great Gatsby論の発表が遅れたが、これは学会誌に投稿し審査結果を待っていたためで、残念ながら採用されなかったものの年度内に大学紀要で発表することができた。また、ここ3年ほど関心の中心にあったJack London論も口頭発表を経て一応の形にし、学会誌に投稿するに到った。多少調査修正の必要のある個所が見つかったため、採用のいかんにかかわらず改訂の予定である。というように出版した論文が一本、書き上げた論文が一本あり、進捗は順調である。
また、当初の計画にはなかったが、イスラエルの作家エトガル・ケレットの日本への紹介、翻訳にも関わることとなり、本研究計画が、アメリカと密接な関係を持つイスラエルという国やそこで描かれる経済や貨幣の問題へと拡大する可能性が出てきた。

今後の研究の推進方策

残り2年の給付期間中にJoseph Heller, Catch=22論とRichard Powers, Three Farmers on Their Way to a Danceと複利についての2本の論文を書く予定であったが、新たにアメリカ紙幣デザインにおけるネイティヴ・アメリカン表象という課題が見つかり、いずれを優先して研究を進めるか未定である。同時並行的に進めて2年で3本の論文を完成するのが理想ではあるが、それぞれに綿密な調査が必要なので、場合によっては給付期間を越えることも想定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The Great Gatsbyと貨幣2015

    • 著者名/発表者名
      秋元孝文
    • 雑誌名

      甲南大學紀要文学編

      巻: 165 ページ: 49-55

  • [学会発表] Jack London, The Assassination Bureau, Ltd. における作家と資本主義2015

    • 著者名/発表者名
      秋元孝文
    • 学会等名
      OAK研究会
    • 発表場所
      甲南大学
    • 年月日
      2015-03-28 – 2015-03-28

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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