「宇宙論神学Kosmotheismus」は、自然宇宙そのものを神的と見る態度であるが、無数にある天体の上に啓示が無限に繰り返されるのを許容するか、あるいはこれを非合理と見て創出の一回性にのみ神の介入を認めるかで、論構築が分かれる。前者は「古代神学」に連なり、これはキルヒャー、カドワース、ゲーテの態度である。後者は理神論と関わり、レッシング、シラーの立場である。「存在の連鎖」の観念の基盤となる「ヘン・カイ・パン」は共通のモットーであるが、それは前者の場合、自然科学的探究の対象となる一方、後者では啓蒙主義的な教育の理念となる。
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