3年間にわたる研究期間を通じて、アレクセイ・レーミゾフとパリの亡命ロシア文化に関して様々な視点から検討を深められた。レーミゾフが、自らが掲載されているとして1924年の自著で言及した「日本の雑誌」の詳細について解明し、レーミゾフおよびロシア・モダニズムの日本における受容とあわせて論文として発表すると同時に、レーミゾフの視覚芸術(ポートレート、カリカチュア)観を明らかにした。さらに、これまでに未解明であった戦間期の亡命ロシアと亡命ポーランドのコミュニティ間の交流について、亡命ポーランド作家・画家ユゼフ・チャプスキに着目し調査を開始、調査の経過を2013年日本ロシア文学会で発表した。
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