研究課題
基盤研究(C)
権力の横暴により,議論の余地なく社会主義リアリズムが強制されたソ連とちがって,戦間期チェコにおいては,社会主義リアリズムをめぐって活発な議論が戦わされた。この論争は,前衛芸術の理論家自身がアヴァンギャルド芸術と社会主義リアリズム理論の連続性を示唆したという点でも,社会主義リアリズムをキッチュと見なす今日の定説を先取りしていたという点でも,この論争は社会主義リアリズムを再考する上で,きわめて大きな理論的,歴史的意味を持つことが判明した。
スラヴ文化論