研究課題/領域番号 |
24520383
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 道男 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (20187769)
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研究分担者 |
山下 博司 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (20230427)
佐藤 雪野 東北大学, 国際文化研究科, 准教授 (40226014)
藤田 恭子 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (80241561)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | ディアスポラ / ジーニアロジー / 告白の文学 / 政治操作 / ドイツ / ルーマニア / チェコ / シンガポール |
研究概要 |
研究者の個別事項 ・ディアスポラをめぐる体制の変革と告白の文学の定位およびディアスポラのジーニアロジーに対する政治的操作の問題に関する,第一次大戦から戦後まで,即ち現代に直結する時代についての資料の収集を行った。このために,各研究対象アーカイヴおよび同郷人会とその周辺機関などを訪問し,後者のホームページ上の系譜作成状況を具体的に調査・整理した。さらに必要に応じて関係者とのインタビューを試みた。(主な訪問先は,鈴木:グンデルスハイムのハイデルベルク大学附属ズィーベンビュルゲンアルヒーフ及びウィーン国立図書館,山下:シンガポール国立図書館等,佐藤:国立プラハ図書館および個人蔵書コレクション。藤田は主に訪問先の事情のため文献調査を優先し,実地調査を今年度に回した。)各訪問先の国の研究者とはかねて研究上の交流があるが,代表者と各分担者とも,各研究者と本研究テーマに集中した意見交換を行っている。また個別領域の文献資料の収集を行った。 研究組織の全体事項 ・「ディアスポラをめぐる体制の変革と告白の文学の定位」に重点を置き,「ディアスポラのジーニアロジーに対する政治的操作の問題」と「告白の文学の二重拘束性とディアスポラの系譜学の変容」に関する討議と認識の共有をはかった。その際に,とくに特に作品と政治状況およびディアスポラ集団内部の状況の変化の関係についての議論を中心とした。 ・現時点(初年度内)で公表しうる成果を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定したフィールド調査が、一部受け入れ先の事情により今年度に延期されているが、相手先とのコンタクトは欠かしておらず、今年度に調査は実行できる予定である。研究に関する視点の共有などの協議や、成果の発表においては、順調に進展しているところである。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度の研究実施計画 各研究者の個別事項として、前年度遂行不可能の訪問先があった場合,今年度に調査を実行する。また「ディアスポラのジーニアロジーに対する政治的操作の問題」と「告白の文学の二重拘束性とディアスポラの系譜学の変容」に力点を移し,これらに関する論文の執筆と学術雑誌への投稿を行う。個別領域の資料収集として、特に藤田が現地に赴き、昨年度行えなかった調査を行う。研究代表者鈴木はミュンヘン大学附置南東ドイツ文化研究所および東方ドイツ人会館附属研究所において,同郷人会組織に関する討議と情報収集を予定している。 研究組織の全体事項として、とくに「告白の文学の二重拘束性とディアスポラの系譜学の変容」について、ディアスポラがおかれた複雑な状況と、それに対する内部的な反応の状況についての討議を行う。 平成26年度の研究実施計画 「アーカイヴ化された文学と仮想空間のディアスポラをめぐる問題」に関する各対象ディアスポラに関わる論文の作成と学術雑誌への投稿を継続するほか、研究組織の全体事項として引き続き研究成果の公刊をおこない,研究報告書を書籍の形で作成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
分担者藤田が訪問予定先の事情により文献収集のみを先行させたが、旅費の一部として次年度使用額を充てる予定である。
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