研究課題/領域番号 |
24520383
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 道男 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (20187769)
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研究分担者 |
山下 博司 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (20230427)
佐藤 雪野 東北大学, 国際文化研究科, 准教授 (40226014)
藤田 恭子 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (80241561)
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キーワード | 系譜書き換え / ディアスポラ(ルーマニア、チェコ、シンガポール) / シンガポールのタミル人(シンガポール) / チェコのロマ(チェコ) / ルーマニアドイツ人(ルーマニア、オーストリア) / トランシルヴァニア(ルーマニア) |
研究概要 |
①各研究者の個別事項 1)前年度遂行不可能の訪問先があった山下が,今年調査を実行した。2)「ディアスポラのジーニアロジーに対する政治的操作の問題」と「告白の文学の二重拘束性とディアスポラの系譜学の変容」に力点を移し,これらに関する論文の執筆と学術雑誌への投稿の開始した。 ・各研究分担者が個別領域の資料収集を継続して行った。しかし研究代表者鈴木はミュンヘン大学附置南東ドイツ文化研究所および東方ドイツ人会館附属研究所において,同郷人会組織に関する討議と情報収集を置きなう予定であったが、学内の役職のため、次年度早期に延期せざるを得なかった。 ②研究組織の全体事項:とくに「告白の文学の二重拘束性とディアスポラの系譜学の変容」について、ディアスポラがおかれた複雑な状況と、それに対する内部的な反応の状況についての討議を開始し,藤田と山下、佐藤がそれぞれブコヴィナのユダヤ系詩人とシンガポールのタミル系住民、チェコの戦後ロマ文学について話題を提供して研究会を行った。次いで鈴木が戦間期及び戦後のズィーベンビュルガー・ザクセン人の政治文芸雑誌の記事をもとに、アイデンティティーの急激な一元化と「ドイツ人」意識の保持に対する政治的な引き締めについての発表を行い、ディアスポラの系譜に対する外部(この場合ドイツ本国)からの強い要請と干渉及びそれに対する自発的協力と,戦後におけるそれへの反動について総論的な話題を提供する研究会を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者鈴木が学内の激務のため調査に赴くことができなかった。 他の研究分担者はおおむね今年度の研究目的を達成している。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者の海外調査は、次年度前半に終える。その他はおおむね交付申請書通りに遂行できる見通しである。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究代表者鈴木道男の予定外の学内激務の発生のため、今年度の海外出張を延期せざるを得なかったため。 次年度前半に鈴木が出張を行う予定である。
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