本研究では、期間中可能な限り収集した1945-49年出版の文学作品を読み込み、第一に、45年のビルマ文学が日本占領期文学を発展的に継承したことを、その書き手の陣容と作品の枠組みなどいくつかの側面から検証した、第二に、46-49年の文学にみられる新たな動向を、作家の陣容や作品の枠組みなどから解明した。第三に、この時代を代表する『ビルマ1946』(1949テインペーミン1914-78)の特異性を、同時代の作品群との比較において検証し、訳書も出版した。総じて、資料入手の困難な1940年代の戦後文学の全体像を把握することが可能となった。
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