本研究の目的は、研究代表者が構築中の日本語フレームネット(JFN)を、語彙の意味情報に加え、構文の意味情報をも含む語彙・構文複合言語資源へと発展させることであった。文全体の意味に、語彙素の意味以外のどのような文要素の意味が関与しているかを明らかにし、それらを記述して言語資源とする方策を探った。コーパス上に現れる文に用いられる構文の洗い出しを行ない、フレーム意味論の手法を用いてそれぞれの構文の意味を分析した。それらの結果をアノテーションとして蓄積するための、構文アノテーションの範囲を定義することができた。さらに、構文の意味情報と意味フレーム情報との関係が明確化できた。
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