動詞と時間副詞の間のアスペクト的な食い違いに伴う処理コストは、「瞬間・期間の片方のみに語彙的に指定された動詞の解釈が、文中で他方の指定に変更できる」という「離散的変更」説と、「瞬間・期間それぞれの解釈の優先度が動詞ごとに異なるが、優先されない解釈も文中で可能である」という「バイアス変更」説との、いずれで解釈されるべきか? 実験1 (self-paced reading) の結果では、後者の説が支持された。また、両者の優劣とは別件の新現象(効果遅延、副詞効果)も実験1で観察されたが、ある種の刺激設計の変更の元でもそれらが再現されることを実験2で確認した。実験3(眼球運動測定)は現在も継続中である。
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