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2014 年度 実績報告書

機能範疇の投射構造への形式意味論的アプローチ:日本語とスラブ系言語の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 24520443
研究機関関西学院大学

研究代表者

楠本 紀代美  関西学院大学, 文学部, 教授 (50326641)

研究分担者 浦 啓之  関西学院大学, 文学部, 教授 (40283816)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード機能範疇 / 格 / 形式意味論
研究実績の概要

楠本は時の副詞節の時制解釈について、日本語、スラブ諸語、スペイン語、英語の比較研究を行った。具体的にはSharvit (2013)で提唱された、言語間の差異は時制形態素の意味の差異に還元されるという理論に反論し、時の副詞節の統語構造の差異が意味解釈に影響すると論じた。この結果をWorkshop on Theoretical East Asian Linguisticsで発表した。 また日本語とスラブ諸語の格交替現象の比較研究も継続して行った。特にスラブ諸語の格交替研究ではしばしば議論されてきた名詞句の(不)特定性について、日本語にも同様の理論を適用し考察した。
浦は引き続き「動詞句と節の双方が意味的に内包するaspect(相)に関する情報が、どのような形で統語論的及び形態論的に反映されているのか」という問題について研究を行った。より具体的には、マレイ語において動詞句の表すaspectの違いが受動態における動詞の形態変化の有無と目的語の格接辞の変化の有無とが一致する現象の統語的メカニズムの解明の研究を行った。また、スラブ諸語における文法的法(modality)と目的語の格形態との関連について、日本語の同種の現象との比較検討を行った。しかし、これらは人間言語におけるaspectの意味的・統語的差異がどのように形態的差異になって表れるのかという大きな問題に関与しているので、残念ながら決定的な解明までには至らなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Geis-Ambiguity and Tense in Adjunct Clauses2014

    • 著者名/発表者名
      Kiyomi Kusumoto
    • 学会等名
      The 9th International Workshop on Theoretical East Asian Linguistics
    • 発表場所
      ナント大学、フランス
    • 年月日
      2014-09-25
  • [学会発表] Type Theory and Quantification2014

    • 著者名/発表者名
      Kiyomi Kusumoto
    • 学会等名
      日本第二言語習得学会
    • 発表場所
      関西学院大学
    • 年月日
      2014-09-04
    • 招待講演

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公開日: 2016-06-01  

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