本研究は、「多文化共生社会」における「外国人支援」の一環として、心地よい医療環境作りに必要なコミュニケーションスタイルを探ることを目的とした。診療場面における医師の丁寧表現不使用に対する評価を比較した結果、日本人患者に比べ韓国人患者の評価が厳しく、医師の丁寧表現不使用に接した際、日本人患者よりも「不快」と感じる度合いが高いことが予想された。しかし、従来の研究を参考に立てた「日本人患者は医師との親密度に、韓国人患者は医師との年齢差に対してより敏感である」という仮説に対して、日韓患者ともに医師との親密度により評価が左右される傾向が窺え、年齢差の影響が思ったより絶対的要因ではないことが示唆された。
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