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2013 年度 実施状況報告書

自然談話データに基づくオハイアット・ヌートカ語の文法記述および辞書の作成

研究課題

研究課題/領域番号 24520458
研究機関東京外国語大学

研究代表者

中山 久美子  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (40401426)

研究分担者 中山 俊秀  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (70334448)
キーワード国際情報交換 / 危機言語 / 記述言語学
研究概要

オハイアット・ヌートカ語は、カナダのブリティッシュ・コロンビア州南西部バンクーバー島西岸地域で話されている少数言語で、話者数は数十人ほどの高齢者に限られるという、典型的な「危機言語(消滅の危機に瀕した言語)」である。本研究では、オハイアット・ヌートカ語を使用しているコミュニティーで行う現地調査を軸として、研究代表者および研究分担者がすでに保有している既存の言語データベースをさらに拡充すると同時に、実際の言語使用場面における言語運用データの分析に基づく言語構造の記述を目的とする。さらに、自然談話データから得られた用例を多く盛り込んだ辞書の編纂をすすめる。
研究第2年度目である今年度は、新たなデータ分析や現地調査で得られたデータを既存の言語データベースに加えることによってデータベースの拡充を図りながら、文法分析および文法の記述を進行させた。また、辞書の編纂に使用するソフトウェアツールおよびエントリー項目・構成などの仕様を策定し、実際のエントリーを含んだ試作版を試験的に運用しつつ仕様の調整を図った。7月30日から8月27日の日程で、カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー島ポートアルバーニにて現地調査を行った。現地調査においては、語彙調査、テキストデータの収集・書き起こしに加え、現地コミュニティーおよびヌートカ語話者の協力のもと、言語データ分析結果の検証と文化・社会的補足情報の収集・記録を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

将来的な汎用性と現地コミュニティーでの幅広い利用を考慮に入れた文法記述・辞書の仕様を策定し、データの拡充を図りながら試用を進めている。

今後の研究の推進方策

研究最終年度に向け、データベースのさらなる拡充、データ分析および記述を進めていく。夏期には現地調査を行い、語彙調査、テキストデータの収集・書き起こし、および言語データ分析の検証、補足情報の記録を進める。さらに、蓄積した文法記述を総括し、辞書データとともに研究資源として整える。

次年度の研究費の使用計画

成果発表準備のため
最終年度としての成果発表のための経費

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Nuuchahnulth (Nootka)2014

    • 著者名/発表者名
      Nakayama, Toshihide
    • 雑誌名

      How Languages Work

      巻: 1 ページ: 441~462

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Having a shinshii/shiishii 'master' around makes you speak Japanese!: Inadvertent contextualization in gathering2013

    • 著者名/発表者名
      Nakayama, Toshihide
    • 雑誌名

      Responses to Language Endangerment. In honor of Mickey Noonan. New Directions in Language Documentation and Language Revitalization

      巻: 1 ページ: 141~156

    • 査読あり
  • [学会発表] テキストを使った方言研究から見えてくること-危機方言の調査と記述

    • 著者名/発表者名
      中山 俊秀
    • 学会等名
      日本語学会春季大会・ワークショップ『自然談話が切り拓く方言研究-自然談話を基盤とすることにより文法研究をどのように発展させられるか』
    • 発表場所
      大坂大学
  • [学会発表] Problems of ‘units’ in describing Nuuchahnulth syntax

    • 著者名/発表者名
      Nakayama, Toshihide
    • 学会等名
      International Workshop on Linguistic and Interactional Units in Everyday Speech: Cross-Linguistic Perspective
    • 発表場所
      University of Alberta
  • [学会発表] 北米北西海岸諸語の基礎語彙調査

    • 著者名/発表者名
      中山 俊秀
    • 学会等名
      フィールド言語学ワークショップ
    • 発表場所
      東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
  • [学会発表] Linguistic knowledge from everyday talk

    • 著者名/発表者名
      Nakayama, Toshihide
    • 学会等名
      話し言葉の言語学ワークショップ第7回研究会
    • 発表場所
      慶應義塾大学
  • [学会発表] Toward Understanding Grammar through Conversation

    • 著者名/発表者名
      Nakayama, Toshihide
    • 学会等名
      Annual Meeting of the Linguistic Society of America
    • 発表場所
      Minneapolis, MN, USA
  • [学会発表] The role of polysynthesis in Nuuchahnulth morphosyntactic structure

    • 著者名/発表者名
      Nakayama, Toshihide
    • 学会等名
      International Symposium on Polysynthesis in the World’s Languages
    • 発表場所
      National Institute for Japanese Language and Linguistics
  • [学会発表] 危機言語時代の言語調査―なにをどのように記録すべきか

    • 著者名/発表者名
      中山 俊秀
    • 学会等名
      国立国語研究所 時空間変異研究系 合同研究発表会
    • 発表場所
      国立国語研究所
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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