研究課題/領域番号 |
24520462
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
北野 浩章 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20291263)
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キーワード | カパンパンガン語 / フィリピン諸語 / 述語形態論 / 補文構造 / 言語類型論 / 文法記述 |
研究概要 |
前年度に引き続き、これまで未整理のままになっている動詞形態論の資料を整理・補足する調査に取り組んだ。今年度は、新たに調査対象となる動詞を200ほど選び、形態論の詳細を分析した。また、この科研による調査以前に調べたことがある動詞200についても、整理をし直した。もれがあった活用形を補い、よく使われる(または使われない)活用形など、使用頻度についても、わかる範囲で補足した。今年度選択したすべての動詞について、調査を完結させることはできなかったが、80%近い動詞について一応の整理を行い、概要を示せるまでには研究が進んだ。ただし、活用パターンを大きくいくつかの型に分類する作業はまだ未完成である。 研究協力者であるマイケル・パンギリーナンは、2013年10月より、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の外国人研究員として招聘された。そのため、彼との共同作業も日本国内で行った。彼の外国人研究員としての生活が落ち着くのに合わせたため、2013年11月、2014年1月の合計6日間に限られた。これ以外にはメール交換による調査も行った。 主に調査と分析に時間をかけたため、発表準備にあてる時間を作り出すことができなかった。 一方、動詞形対論を集中的に調べることに時間を費やしたため、補文構造については、十分に研究を進めることができなかった。補文構造は次年度の課題の一つとして、改めて計画をし直すことにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究のために使える時間が、大学業務などのため今年度は十分に確保できなかったことが主な原因である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度不十分であった作業も含めて、次年度も調査を進めていく。 調査対象となる動詞・名詞を能率よく調べていく。フィールド調査も、大学業務などのために長期間の滞在期間を充てることができない場合は、短期間であっても何度も足を運ぶことで、調査時間を確保する。
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次年度の研究費の使用計画 |
フィールド調査の実施場所を変更したこと、および、予定していた期間より短くなったため、次年度使用額が生じた。そのため旅費や謝金の繰越をすることとなった。 次年度の研究費は、当初の計画通り、調査地までの旅費、研究発表のための旅費、および研究協力者への人件費・謝金に用いる予定である。
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