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2012 年度 実施状況報告書

バリ語とインドネシア語のコード混在コーパス構築と社会言語学的動態の記述

研究課題

研究課題/領域番号 24520464
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

原 真由子  大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (20389563)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード社会言語学 / コード混在 / コーパス / インドネシア
研究概要

バリ言語社会の多数派と少数派の両方を含めた、バリを包括するバリ語会話コーパスを構築し、バリ言語社会全体の社会言語学的動態を明らかにするという主な研究目的のもと、平成24年度は少数派の1つであるバリ語山地方言話者を主な対象として、山地方言地域であるバリ州ブレレン県プダワ村における現地調査に基づいて研究を進めた。その内容は主に次の3つである:(1)バリ語山地方言話者の会話収集、(2)彼らの社会言語学的状況の観察、(3)バリ語山地方言の語彙調査。
(1)については、随時得られる機会を利用し、録音によりバリ語山地方言話者の会話を収集した。その一部は会話参加者やその他の山地方言話者とともに書き起こしを行い、その際、バリ語山地方言、バリ語平地方言、インドネシア語の各要素の認定、借用やコード混在と思われる要素についての質問(すでに一般的に聞かれるかどうかなど)を行った。
(2)に関しては、2010年に実施した社会言語学的な面談調査の結果分析をふまえて、会話収集を行いながら、実際にはどのような状況なのかを観察した。その内容は、帰国後、面談調査の結果分析を中心に日本インドネシア学会で発表を行った(研究発表参照)。そしてその内容を論文として執筆し発表予定である(研究発表参照)。
(3)は、山地方言地域のプダワ村の生活に非常に密接な植物・作物に関わる語彙を特に収集し、語形だけでなく利用法や利用頻度も尋ねた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的にとって、バリ言語社会を包括するバリ語会話コーパス構築が不可欠である。その重要な部分を占める、山地方言話者による会話収集が、組織的なものではないもののすでに開始し、その書き起こしも一部であるが進んでいる。したがって、おおむね順調に進んでいると言ってよい。

今後の研究の推進方策

引き続き、バリ言語社会の包括的なバリ語会話コーパス構築を中心に研究を進める。具体的には、インドネシア・バリ州における現地調査に基づき、近年増加しているインドネシア語をより多用する若年層のバリ語平地方言話者の会話、インドネシア語と平地方言の干渉を受けつつあるマイナー方言である山地方言話者の会話を中心とする資料収集を行いながら、その書き起こしとその言語学的妥当性のある枠組みによる記述、そこに現れるバリ語とインドネシア語のコード混在の分析を進める。

次年度の研究費の使用計画

研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため当初の見込み額と執行額は異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画を進めていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] バリ語山地方言使用地域における社会言語学的様相―プダワ村の面談調査から2013

    • 著者名/発表者名
      原真由子
    • 雑誌名

      インドネシア 言語と文化

      巻: 19号 ページ: 印刷中

  • [学会発表] バリ語山地方言使用地域における社会言語学的様相―プダワ村の面談調査から2012

    • 著者名/発表者名
      原真由子
    • 学会等名
      日本インドネシア学会第43回大会
    • 発表場所
      慶応義塾大学(神奈川県)
    • 年月日
      20121118-20121119

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公開日: 2014-07-24  

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