研究課題/領域番号 |
24520481
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
AURACHER Jan 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 助教 (10548035)
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研究分担者 |
力丸 裕 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (90260207)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 国際情報交換ドイツ |
研究概要 |
この研究の大きな目的は、どのように、そして脳のどの部分で五感(特に聴覚と視覚)の関連付け(アソシエーション)が起こるのかを調べるものである。これらの関係は具体的レベルではすでに知られているが、抽象的レベルでも関連があるのかどうか。例えば、尖ったもの(形)と音声の破裂音などの具体的レベルではすでに関連性があることが知られているが、これらが更に抽象的レベルである意味、例えば「速い」や「ダイナミック」などとも関連性があるのかどうかを調べたい。 本年度はまず、行動学的実験法(behavioral experiment-IATテスト)を用いて実験を行った。そしてまずは知覚(具体的レベル)と意味(抽象的レベル)に関連性があるかどうかを調べた。最初の半年間で実験デザインを行い、残りの半年で約150人の被験者にIATテストを行った。IATテストでは、具体的レベルである調音方法(母音フォルマント(iとo)、子音(破裂音・鼻音))と形(丸形、とがった形、太い、やせ細った形)、そして抽象的レベルでは意味(速い、遅い、力強い、弱い)を用いてこれらの関連性を見つけ出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
被験者による実験において一部の実験デザインに変更が生じたため。
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今後の研究の推進方策 |
上記にも書いたとおり、この研究の大きな目的は、どのように、そして脳のどの部分で聴覚と視覚の関連付け(アソシエーション)が起こるのかを調べるものである。昨年度に実施したIATテストでは、その第一段階として、特定の調音方法、形、そして特定の意味における関連性を見つけ出した。今後は、平行して心理学的研究方法である内観法を用いてその裏づけを行いながら、更に脳内での働きを調べるためにfMRIを用いた実験に移行していきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
まずは、昨年度に引き続きIATテストを行い、それに平行して、心理学的研究方法としての内観法を用いた質問用紙調査を始める。その後、これらの結果を踏まえて、今度はその現象が脳のどこで起こるかを調べるためのfMRIを用いた研究デザインを行う。そして残りの半年を使って、fMRIを用いた実験を実施していく。
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