宮内庁書陵部に所蔵される「鷹書」全737点につき、悉皆調査を行った。併せて日本各地の資料館・大学図書館などに所蔵される主な鷹書の調査・研究を行った。研究結果:宮内庁書陵部の鷹書の基底をなすのは雲州松江藩の収集・制作した鷹書であることについて述べ、同藩が、この大量の鷹書を収集した経緯について解明した。また、宮内庁書陵部の鷹書・日本各地の鷹書につき、これらを1)公家に関わる鷹書、2)中世武家に関わる鷹書、3)公儀鷹匠・鷹匠同心などに関わる鷹書、4)松江藩鷹方に関わる鷹書、その他に大分類し、個々の写本について詳述した。かつ、これら鷹詞の研究を行い、その日本語研究資料としとの意義について考究した。
|