研究課題/領域番号 |
24520519
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
岩城 裕之 高知大学, 教育研究部人文社会科学系, 准教授 (80390441)
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研究分担者 |
今村 かほる 弘前学院大学, 文学部, 准教授 (50265138)
小澤 由嗣 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (60280210)
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キーワード | タブレット端末 / アプリケーション / 言語聴覚士 / 方言 |
研究概要 |
臨地調査にて、群馬県(旧)六合村、石川県能登、佐賀県鹿島、鹿児島県奄美大島、沖縄等の情報を完成させた。それらのデータを元に、今年度は主にデータの提示方法について検討した。 その一つが、タブレット端末で表示できるアプリの試作であり、松江高専の協力も得て試作版をリリースした。また、このアプリについて動作確認を行い、現場の言語聴覚士(ST)への聞き取りと試用による評価を得た。 同時に、防災、減災という側面から、東日本大震災の被災者支援に入った医療関係者へのアンケートを行い、方言の手引きについてSTの考え、医療関係他職種の方々との違いなども明らかになった。 その結果、印刷物による情報の提示が必要であること、音声が聞けるものがほしいということが要望としてあがり、次年度の課題となった。臨地調査についても、地点を増やすための取り組みがいっそう必要となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
方言データを提示するアプリケーションの開発は、予定よりも順調に進んでいる。(本来は次年度に本格的に実施する予定) 一方、方言データを集める臨地調査は停滞しており、次年度分を前倒しに進んだものと、今年度予定で進まなかった部分とが混在している。 したがって、総合的に判断するとおおむね順調であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
1 方言データ提示のアプリケーションの完成 要望を得て、音声が聞けるモノ、紙媒体での提示について実現させる。年度末にはこれらをSTに試用してもらい、評価を得る。 2 方言データの収集 臨地調査で音声収録の必要があり、沖縄でのデータを充実させる必要がある。また、これら以外の地域についてもできるだけ情報を増やすべく、調査を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究代表者が1月に異動となり、冬期休業中の臨地調査が予定通り実施できなかった点が大きい。また、中国での学会発表の予定が延期になったことも一因である。 今年度は前期のうちに臨地調査を集中的に行う。具体的には、沖縄での調査、空白地帯となっている関西、中国地方のうち山陰、四国などである。 次に、年度末に向けてデータの公開にあたっての印刷物の準備が大きな支出となる予定である。なお、アプリケーション開発に必要な機材等はそろったため、こちらでの支出は多くはないと考えられる
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