日本語複合動詞の後項が文法化している事例については、これを機能語であるとする日本語学の分析と、これを常に語彙動詞であるとする生成統語論の分析があった。一方、本研究は、生成統語論の枠組みで、複合動詞の後項が機能範疇であることを示す議論を複数提示した。 また、研究代表者は、2013年2月に「言語変化・変異研究ユニット」を結成し、コーパスを活用する言語学者と理論言語学者が連携を図るための土台を築いた。そして、このユニットの活動の中で、研究代表者と分担者は、形容詞から前置詞への文法化、副詞からアスペクトへの文法化、複合名詞から名詞句への構文化などの事例をコーパス調査で確認し、これを理論的に説明した。
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