It was Mary that you spoke to. What John did was wash himself. などの「焦点」構文に関しては、その焦点要素を特別な位置に配置し、その位置で焦点の意味機能を付与するという分析法が主流となっている。一般的に、この位置に配置された要素のさらなる語順変更は不可能であることが観察されているが、上記構文ではこの語順変更操作が実際には可能であるので、上記分析法を維持することは困難である。そこで、焦点以外の要素を「前提」位置に配置しその意味機能を付与し、その結果としてデフォルト的に焦点要素を焦点と解釈する分析法の妥当性を検証した。
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