本研究課題の目的は、認知言語学及び構文文法の枠組みにより英語の構文・文法の獲得を調査・分析し、認知的に妥当な言語獲得モデルを提示することにある。こどもと大人の会話データベースCHILDES (MacWhinny 2000) を用いて量的研究を行うと共に、実際の使用事例から構文が段階的に形成される過程を詳細に観察し、使用基盤モデルによるアプローチの有効性を示す。本研究では英語の中間態と動詞の自他交替、移動事象表現と場所/セッティングを主語とする構文を調査対象とし、こどもの発話に見られるこれらの文法的・意味的特性を明らかにするとともに、文法獲得と事態把握に関わる認知的発達との密接な関わりを示した。
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