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2013 年度 実施状況報告書

特異な文法化過程を経た英語進行形構造の文法化確立要因に関する認知意味論的記述研究

研究課題

研究課題/領域番号 24520546
研究機関香川大学

研究代表者

永尾 智  香川大学, 教育学部, 准教授 (30294739)

キーワード英語史 / 後期近代英語 / 進行形 / 文法化 / 認知意味
研究概要

本研究は、後期近代英語期に一般化したとされる未完了相の文法機能完成プロセスについて、いわゆる進行形構造の文法化過程における構文的要因と語彙的要因を、実証的英語史研究眼と認知意味論的アスペクト観のコラボレーションによって検討することを目的とした研究である。特に前者を微視性、後者を巨視性と対照的に位置づけ、両記述法が示す進行形構造形成要素を比較対照することによって、文法化が本来的に持つことが想定される変化形成要素を考えてみることが、本研究の高所的目的観である。
3年計画の初年度である平成24年度は、進行形構造形成要因の整理とコーパス作成を目標としたが前者の整理にとどまった。2年度目になる平成25年度は、認知意味論的アスペクト観の検討を行い、それが実証的英語史研究法にどのように援用できるかを考えることを目標とした。また、コーパスを使って出現頻度数を多様に操作して検討することが本来の目的である英語史研究と認知意味論的研究のコラボレーションにどう反映できるのかを検討することも併せておこなった。構文的要因として、認知意味論的記述法の基本的概念を整理し、構文表出プロセスの基本的なあり方を整理した。ただし、語彙的要因の洗い直しについては進めることができなかったので、次年度の課題として継続検討することになる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年度の未検討課題であったウェッブ版電子テキストを使った資料集成作成を、COHAによって代用する可能性を検討した。このことにより、平成25年度の実施項目についても、構文的要因の検討はできたものの、語彙的要因の検討が積み残しとなり、Jane Austen作品による再検討も残った状態である。実施項目の精選を図り、3年度目の検討課題の進行につなげていきたい。

今後の研究の推進方策

3年計画の最終年度にあたる平成26年度の実施項目は、コーパス観察と、構文的・語彙的一般化要素の整理をすることである。コーパス観察については、必ずしもそこにウェイトを置くのではなく、むしろ後者の構文的・語彙的一般化要素と文法化の相互関係の検討を重点的に検討していきたい。現代英語における未完了相システムの構築要因を考えるうえで大きな位置を占める進行形構造の形成過程の解明に少しでもつながるよう、検討を重ねていきたい。

次年度の研究費の使用計画

本年度は旅費による使用実績がなかったために使用額に残額がでることとなった。
申請段階の使用計画に加えて、平成26年度はwindows版コーパス検索用ソフトウェア等の購入計画がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 進行形の意味構造に関する認知文法の思考法2014

    • 著者名/発表者名
      永尾智
    • 雑誌名

      英語と英文学と:田村道美先生退職記念論文集

      巻: 1 ページ: 109-118

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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