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2012 年度 実施状況報告書

名詞句の左端部における言語事象に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24520553
研究種目

基盤研究(C)

研究機関専修大学

研究代表者

濱松 純司  専修大学, 文学部, 教授 (20272445)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード英語学 / 統語論 / 生成文法 / 国際情報交換 / イギリス
研究概要

本研究は、名詞句の左端部における言語事象について、英語を主たる対象とし、ゲルマン・ロマンス諸語と比較しながら、比較統語論の枠組みにより研究を行うものである。名詞句の左端に関わる様々な言語事象を詳細に調査し、EPP、素性のパラメータ化、名詞句の左端部における機能範疇の種類・性質等を主たる切り口としながら、文と名詞句との並行性を理論的に明らかにする事が本研究の目的である。以下、24年度の研究実績の概要について記述する。
名詞句の統語研究について、先行研究を広く収集した。所属研究機関では得られない資料については、ロンドン大学中央図書館を利用した。オリジナルな成果を挙げるために、データの収集を精力的に行った。データは先行研究からも収集し、それらのデータを分析・利用すると共に、インターネット及びコーパスを活用し、より大規模にオリジナルなデータを収集した。更に、電子メール等を活用して、対象とする言語のネイティブスピーカーへの調査を複数回に亘って行った。
収集したデータ・先行研究を分析し、考察を加え、詳細に検討したが、自らのこれまでの研究成果を発展させる形で研究を進めた。受動化など、名詞句内における移動現象が手がかりとなるが、80年代・90年代の膨大な研究成果の蓄積を生かしながら研究を行った。分離CP構造を踏まえつつ、DP左端部のより精緻な構造を検討し、話題化等、文の左端部に見られる現象が名詞句内にも存在する言語とそうでない言語とを区別・説明することを試みた。
研究計画を円滑に遂行するため、2012年8月に研究協力者であるAd Neeleman 教授(ロンドン大学)と数回に亘って面会し、またHans van de Koot博士(同)とも一度面会した上で、意見・助言を得ながら研究を進めた。
成果については、その一部を学会発表で発表すると共に、学会誌(海外)への投稿を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

24年度の研究の進捗状況を、交付申請書に記述した「研究目的」に照らし合わせると、ほとんどの項目について、当初の計画通り進展していると言える。同時に、計画以上に進展しているとも言い難い。よって、研究目的に対する達成度を「おおむね順調に進展している」と判断した。

今後の研究の推進方策

今後も、平成24年度の作業を継続する一方、研究内容を発展・補完することを目指す。名詞句の統語研究及び関連する理論について、出版される研究書・論文には引き続き注意を払い、これらを収集する。データは先行研究からも収集するが、引き続きインターネット上のコーパスを利用することによって、オリジナルなデータを収集することに努める。収集したデータ・先行研究を分析し、考察を加え、詳細に検討する。平成24年度の研究結果を基に、名詞句と文がそれぞれの左端部において持つ構造において、どの程度共通性があるのかを検討する。
学会・研究会等での研究発表・論文発表を通じ、研究成果を公にし、平成24年度に引き続いて、フィードバックを得ながら研究を取りまとめる。取りまとめた研究成果は、平成26年度中に論文として国内外のジャーナル・学会誌等に投稿・公表する。
平成24年度に引き続き、研究計画を円滑に遂行するため、研究協力者であるAd Neeleman 教授(ロンドン大学)を初め、積極的に国内外の研究者の意見・助言を得ながら研究を進めてゆく。

次年度の研究費の使用計画

海外出張の際、予想外の円高により、航空賃を始め、旅費が当初の予定を下回った事が主な要因である。25年度も海外出張を計画中であるが、今回は急速に進む円安により、旅費が嵩むのは必至の情勢であるので、その上昇分等に充当する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 前置詞の補部となるWh節の名詞性について

    • 著者名/発表者名
      濱松 純司
    • 学会等名
      英語語法文法学会
    • 発表場所
      近畿大学

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公開日: 2014-07-24  

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