研究課題/領域番号 |
24520561
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
山路 奈保子 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40588703)
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研究分担者 |
アプドゥハン 恭子 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00184630)
因 京子 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (60217239)
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キーワード | 日本語教育 / 会話教材 / 研究留学生 |
研究概要 |
会話データの分析:平成24年度に収集した会話データの文字化作業と分析を進め、試作教材の改良のための基礎資料とした。また追加のデータ収集や日本語ニーズに関するインタビュー調査を継続して行った。 試作教材による試験授業の実施と教育効果の検証:平成24年度に作成した教材を用いて試験授業を行い、教育効果の検証を行った。教室活動の観察、受講学生のインタビューテスト、ならびに教材に対する評価を問うアンケート調査及び聞き取り調査を実施した。インタビューテストの結果からは、受講学生が教材により学習したさまざまな表現を適切な文脈で使用していることがわかった。また教材評価アンケートでは、1)学生同士の会話で耳にする口語的表現をより理解できるようになりたいというニーズが高いこと、2)とくに非漢字圏の学生の場合、語彙の理解が追いついていない場合があること、3)自習するための資料や課題、副教材への要望が高いことなどが判明した。 試作教材の改良版の作成:上記の調査に基づき、試作教材に改良を加えたものを作成し,印刷・製本した。主な改良点は以下の通りである。1)提示する例文を書き言葉的表現から口語的表現まで幅広いものにした。2)抽象度が高く理解が難しい例文や練習問題を差し替え、必要に応じて単語の英訳を添えて練習時における語彙理解の負担を減らした。3)会話文および例文の英訳版・中国語訳版を作成し、理解を容易にするとともに自宅学習も可能になるようにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、試作教材による授業を実施し、効果の検証を行った結果、改良版を作成し印刷・製本することができた。また改良には英語・中国語翻訳も添付することができた。この改良版教材を元に、さらに教育効果の検証を行い、より完成度の高い教材を最終成果物として提示することが期待できる。よって概ね順調に進展していると評価する。
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今後の研究の推進方策 |
改良した教材を再検証した上で最終成果物としてまとめる。教師用手引き書や学習者の自習用課題を作成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
改良版試作教材の印刷・製本費用が予定していたよりも安く済んだため。 最終版の教材印刷費に充当する。
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