本科研の成果として以下3点を挙げることができる。(1)入社直後は配属先のに応じて「外国人社員としてのギャップ」「大卒の優秀人材としてのギャップ」という二つのカテゴリーが現れたが、両者が重複した外国人社員のモチベーションは極めて低く、逆にいずれもない場合はモチベーションが高い傾向が見られた。(2)モチベーションに高低は生じる背景には、①日本企業特有のメンバーシップ型の人事システム、②個々の職場における育成・支援体制の違い、③日本人と同じ配属や担当業務に対する本人の抵抗感の有無、という三点の影響が示された。(3)日本企業の人事側の外国人社員への姿勢は「日本人と同じ採用・育成・登用」で一貫していた。
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