研究課題
外国語としての日本語を学習する人たちが、無理、無駄なく、効果的に学習を進めていくには、時に日本語教師や学習支援者のサポートを必要とする。このサポートを体系化したのが「日本語学習アドバイジング」である。しかし、日本語教師であってもアドバイジングについてはノウハウを持ち合わせておらず、学習支援者もアドバイジングのための知識や経験に乏しい。そこで、日本語教育学や教育工学における知見を動員し、日本語学習アドバイジングの事例を収集したデータベースを作成した。全ての事例データは、言語機能や言語知識に関するカテゴリーに分類され、タグを付してある。さらに、データベースに検索機能を追加し、アドバイジングに関するキーワードやカテゴリーに基づいて必要な情報を引き出せるような「ナレッジベース<蔵>(Knowledgebase CULLA: Common Utilities for Language Learning Advising)」を構築した。この<蔵>を完成させ、インターネット上で無償公開することにより、アドバイジング初心者であっても求める情報を得られ、即、アドバイジングの実践ができるようになった。<蔵>の運用や活用については、日本語教育関連の研究会、学会にて発表し、成果を広く知ってもらえるよう努めた。特に最終年度においては、国際学会においても発表を行い、研究成果の還元に勤めた。<蔵>の運用や機能について多くのフィードバックが得られ、<蔵>のバージョンアップに繋げることができた。<蔵>は誰でも事例データを追加できるので、今後も多くの利用者がデータと知恵を持ち寄り、アドバイジング実践者たちのよりどころとなることに期待している。
研究成果として開発したナレッジベース<蔵>の公開用ウェブページ。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
The 6th International Conference on Computer Assisted Systems for Teaching and Learning Japanese (CASTEL/J) Proceedings
巻: 6 ページ: 119-122
日本語教育方法研究会誌
巻: 22-3 ページ: 58-59
http://culla.ic.tmu.ac.jp/