研究課題/領域番号 |
24520602
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
杉浦 謙介 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (40196712)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | CALL / eラーニング / ドイツ語 |
研究概要 |
本研究では、順に、①関連ICT研究、②学習管理システム開発研究、③教材コンテンツ開発研究、④外国語教育メソッド開発研究、⑤教育実践・教育効果検証をおこない、最終年度に全体を統合する。 平成24年度は、①と②を中心に研究を進めた。 移動型多機能端末の主要機種の仕様・性能・動作、および、移動型多機能端末の主要OSとアプリケーションの特性を調査し、移動型多機能端末のハードウェアとソフトウェアを踏まえたうえで、外国語教育における移動型多機能端末の可能性と問題点を明らかにした。 LMS (Learning Management System)と端末との通信においては、単にHTMLファイルをダウンロードするだけではなく、認証を経てセッションを維持したうえで、LMSのデータベースにデータを書き込んでいくが、これには大きな負荷がかかる。情報処理能力が限られた移動型多機能端末とLMSとの間のセッションを安定的に維持する方法を明らかにした。 移動型多機能端末のディスプレイは小さく、キーボードがない。移動型多機能端末は、大きな図や長い文を表示したり、たくさんの文字を入力したりするには適していない。しかし、固定型パソコン用LMSとは別に移動型多機能端末用LMSを構築することは非効率的である。たとえば、CSSによって固定型パソコン用画面と移動型多機能端末用画面を切り替える方法を実験し、これが有効であることを明らかにした。 移動型多機能端末のブラウザは、LMS上の教材を表示・再生するが、これを保存できない。LMSから移動型多機能端末へ教材を配信・保存・同期する方法を実験し、「アプリ」を用いた方法、固定型パソコを介した方法、クラウド・ストレージを介した方法が有効であることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画どおりに研究が進んだこと。
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今後の研究の推進方策 |
eラーニングの端末を固定型端末(パソコン)から移動型端末にまで拡張すると、eラーニングの可能性はひろがる。今日、移動型端末は多機能化し、Wi-Fi 接続、マルチメディア、マルチタスク、クラウド・コンピューティングに対応している。このような移動型多機能端末があれば、いつでも、どこでも、高度のCALL環境で外国語学習が可能となる。 本研究は、移動型多機能端末を活用して外国語教育を実践するための総合的研究である。つぎの3項目にかんして開発研究する: (1)移動型多機能端末による学習を管理するシステム (2)移動型多機能端末に適合した教材コンテンツ (3)移動型多機能端末を活用した外国語教育メソッド そのうえで、移動型多機能端末を活用した外国語教育を実践し、その教育効果を明らかにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことにともない発生した未使用額であり、平成25年度請求額と合わせ、平成25年度の研究遂行に使用する予定である。
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