研究課題/領域番号 |
24520602
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
杉浦 謙介 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (40196712)
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キーワード | CALL / e-Learning / ドイツ語 |
研究概要 |
本研究では、順に、(1)関連ICT研究、(2)学習管理システム開発研究、(3)教材コンテンツ開発研究、(4)外国語教育メソッド開発研究、(5)教育実践・教育効果検証をおこない、最終年度に全体を統合する。 平成25年度は、(2)と(3)を中心に研究を進めた。 LMS の機能拡張モジュール(LMS と移動型多機能端末との間のセッション安定化、表示、配信・保存・同期)の仕様を明らかにし、また、学習進度に合わせてコンテンツが発展していく移動型多機能端末用教材システムの仕様(学習進度データと教材XMLデータベースのタグ属性とを関連づける)を明らかにした。この仕様にしたがって、機能拡張モジュールと教材システムのプログラミングを発注し、納品後これを検証した。その結果、移動型多機能端末であっても、LMSとの安定的セッションが十分に保たれ、表示や配信・保存の点でも一定の水準にあること、そして、移動型多機能端末での学習進度と教材管理にはXMLタグが効果的であることが明らかになった。 一方、移動型多機能端末では、ディスプレイを見ながらおこなう学習のほか、音声ファイルのみによっておこなう学習(通学時の学習など)にも対応する(プレイリストとID3 規格メタデータ使用)。その仕様を明らかにし、移動型多機能端末を活用してドイツ語を統一的かつ発展的に学べるモデル教材を作成した。モデル教材の試用の結果、ディスプレイモードの学習と音声モードの学習とが段差なく実施できることが明らかになった。また、移動型多機能端末であっても、学習者の達成度に適応させて教材や小テストを発展的に提示しながらも、教材としての統一性を保持できることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画どおりに研究が進んだこと。
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今後の研究の推進方策 |
eラーニングの端末を固定型端末(パソコン)から移動型端末にまで拡張すると、eラーニングの可能性はひろがる。今日、移動型端末は多機能化し、Wi-Fi 接続、マルチメディア、マルチタスク、クラウド・コンピューティングに対応している。このような移動型多機能端末があれば、いつでも、どこでも、高度のCALL環境で外国語学習が可能となる。 本研究は、移動型多機能端末を活用して外国語教育を実践するための総合的研究である。つぎの3項目にかんして開発研究する: (1)移動型多機能端末による学習を管理するシステム (2)移動型多機能端末に適合した教材コンテンツ (3)移動型多機能端末を活用した外国語教育メソッド そのうえで、移動型多機能端末を活用した外国語教育を実践し、その教育効果を明らかにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことにともない発生した未使用額である。 次年度使用額は、平成26年度請求額と合わせ、平成26年度の研究遂行に使用する予定である。
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