研究課題/領域番号 |
24520609
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
森山 淳子 千葉大学, 国際教育センター, 特任助教 (60625945)
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キーワード | 文法指導 / 英語の疑問形 / 学習レディネス / LREs / 学習者相互援助 |
研究概要 |
(1)予定していた追加データの収集(教室での学習者ペアの対話録音と、指導前後に実施した3回のスピーキングテストにおける学習者と試験官との対話録音)を前期の授業で行い、対話データの書き起こし(トランスクライビング)を行った。 (3)予定していた研究2(疑問形習得の発達段階が異なるペアの対話に見られるLanguage Related Episodes(LREs: 第二言語の習得に必要とされる発話の誤りへの気づきや、修正発話を促進するとされている「言語使用に関するやりとり」の分析)を行った 。その結果、授業で明示的に指導を受けて練習した習得が難しい疑問形(付加疑問形、間接疑問形など)に関するLREsの産出は、発達段階が異なるペア間でも、同じ発達段階のペア間でも多いことがわかった。本研究で採用したような明示的な文法指導を一切行わず、非明示的なフィードバックだけを与える「タスク中心の指導法」を用いた先行研究(e.g., Mackey & Philp, 1998)では、これらの疑問形の学習レディネスがある学習者が自発的に付加疑問文や間接疑問文を発話することがほとんどなく、結果としてそれらに関するLREsが産出されず、これらの疑問形の習得が見られないという問題が報告されていることと考えあわせると、第二言語習得に必要不可欠とされるLREsの産出には本研究で用いた指導法がより効果的であり、それらLREsの産出が指導後の発達段階のアップに役だっているということが示唆された。 (4)予定していた研究3(モデリング・ビデオが学習者相互援助とL2発達に及ぼす影響の分析)を行った。相互援助のLREsを多く含むモデリングを観た学習者ペアの方が、LREsのないものを観たペアよりも多くのLREsを産出する傾向が見られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」に記したとおり、本年度に実施を予定していた(1)~(4)の研究をすべて終えたため。
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今後の研究の推進方策 |
(1)研究3(モデリング・ビデオが学習者相互援助とL2発達に及ぼす影響の分析)の続きを行い、全ペアについて分析を行って、結果をまとめる。 (2)研究4(学習者相互援助を促す指導法に対する学習者の意識と、自らの学習成果に関する気づきの調査)を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
国際学会での発表(2回)に伴う海外渡航準備(航空券の予約など)を早めに行うことにより、安めの航空券を購入できたため。 当初の計画では、H26年度も学会発表を2回予定している(国内1・海外1)が、H26年度は最終年度にあたるため、追加で学会発表を行う可能性が高い。次年度使用額は、その旅費や宿泊費、学会参加費に充てる予定である。
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