研究課題/領域番号 |
24520619
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
T・S Greer 神戸大学, 学内共同利用施設等, 教授 (10320540)
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キーワード | 会話分析 / 第2言語使用 / 自然会話 |
研究概要 |
会話を出来るだけ自然な形で捉える事を目標にし、unscripted talkの様子をビデオに採り、その録画データを細かく書き起こす。社会言語科学的・語用論的な面からその自然会話のやりとりを観察し、interactionの現象を分類する。本研究は特に教室以外の様子で「自然な言語学習」が行う場面に注目する。例えば、日本語非ネイティヴである外国人留学生の日本語会話および短期留学プログラムに参加する日本人学生とホームステイ家族との英語やり取りを分析することによって、同様の現象は両言語で見える比較研究にもなる。参加者が複数回に出会いを含むデータも採り、出来る限り長いスパンの会話を収録する。会話のやりとりの中で外に表れた諸相が重要であるから、ビデオが有力な手段となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
あえって教室以外の場面を選び、2012年度中に様々データ収集を行った。地元の床屋で外国人留学生の日本語会話ビデオデータ(およそ15時間)を録画し、その内容を書き起こし、分析も始まった。中でも、会話の参加者にとって基本となる「言語選択」に関する問題を取り上げて分析した。 それに加え、日本人学生の自然英語使用の映像も採った。アメリカ・ワシントン大学やニュージーランド・オークランド大学等の海外短期語学研修プログラムに参加した日本人学生と英語ネーティブとの間の英会話(およそ10時間)も録画し、 そのデータを書きお越し及び分析が行っている。それらに基づき、Usage-based language learning conference (デンマーク、2013年4月)やAAALカンファレンス(アメリカ、2014年3月)を始めに、学会発表6件、論文が2件公表され、もう1つの論文は2014年5月に公表される予定である。2013年度中に更にアメリカでのホームステイデータを新たに録画し、その分析を行い、データベースが満足に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度中更にデータを収集しながら、本格的に分析に入りたい予定である。そのため、Transanaというソフトを利用、会話データベースを作成し、現象コレクションを集める。特に時間と共に変更する学習者の言語能力を「ミクロ縦断的解析」から観察し、socialization (社会化)としての外国語教育に注目する。また、共同研究者と共に日本の小学校に行う外国人英語教員(ALT)と日本人英語教員(JTE)の間における授業準備でのやり取りを録画し、データベースに加える予定である。 上記の活動に加え、日本における会話分析データセッションに定期的に出席し、論文を投稿し、全国語学教育学会 (筑波、2014年11月)やAAALカンファレンス(カナダ、2015年3月)で発表する。
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次年度の研究費の使用計画 |
AAAL学会は3月末に行ったため、細かい金額の計算ができなかったため、残額75,854円が残った。その分2014年度に必要となる分析ソフトを購入することにした. 自然会話録画データを複数の研究者で分析際に役立つ会話分析ソフトTransana Multi-User versionを購入して、データベースをより効果的にする。
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