研究課題/領域番号 |
24520628
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
ギルバート リチヤード 熊本大学, 文学部, 准教授 (30404320)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 俳句 / 詩 / 英語教育 / マルチメディア / データベース / 異文化 / 国際情報交換 / アメリカ |
研究概要 |
4名(研究代表者:Richard Gilbert、連携研究者:堀正広、研究協力者:伊東裕起およびDavid Ostman)で構成されていた翻訳チームを6名に拡充した。フランツ幸雲(曹洞宗僧侶・アラスカ大学専任講師)を研究協力者に加えることで、仏教を含めた日本の思想により詳しい注釈を加える体制を整えた。また、トレーシー・フランツ(神田外語大言語教育コンサルトセンター(設置:崇城大学)講師)を加えることで、言語学習への知見を加えた。 この翻訳チームにより現代俳人(川名つぎお、前田弘、池田澄子、大井恒行、森須蘭、高遠朱音)のインタビュー動画を作成し、英語字幕を付加して彼らの作品と共にデータベース化し、オンライン版の公開準備を整えた。 また、北カリフォルニアのHaiku Poets of Northern California (HPNC) シンポジウムにて招待講演を、Southern California Haiku Study Groupにて講演を行った。また、テキサス大学図書館およびカリフォルニア大学図書館で文献調査を行った。また、1編の論文をジャーナルに、1編の論文を論文集World Haiku Anthology on War, Violence and Human Rights Violationに収めた。 平成24年度後期開講の文学部学部3、4年生および修士1年生向けの演習型授業「英作文」において嵐山光三郎の『芭蕉紀行』の抄訳を行った。それはイリノイ州のModern Haiku Pressからモノグラフとして出版予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
(理由)研究成果を国際的な学術的コンテクストにおいて発表することに専念するため、および前回までの科研費プロジェクトにおけるリソース整理を効率よく行うための準備に時間と労力を費やした。そのため、実践的な英語教育教科書作成のための準備はやや遅れているしかし代替案としてはじめた、俳句のみではなく散文も織り交ぜた、芭蕉に関する俳文を翻訳する試みは新たな知見をもたらしている。
|
今後の研究の推進方策 |
前年度に引き続き、現代俳人のインタビュー翻訳と動画作成を行い、それより言語データを抽出して精査する。それにより、英語教材の充実を図る。 前年度後期の「英作文」の授業における英語俳句の授業のフィードバックを行い、教材のブラッシュバックを行う。ここにおいて、古典俳句に関する現代俳文スタイルの翻訳を織り交ぜる試みがフィードバックされる。また、そのブラッシュアップした英語教材を演習型授業「英作文」において引き続き行う。 また、研究結果を国際学会で発表を行うほか、新たに俳人インタビューを行うことも視野にいれている。
|
次年度の研究費の使用計画 |
当初予定していた人件費・謝金を支出する必要がなくなったうえ、旅費を節約できたため、296,633円の未使用額が生じた。これは、2014年3月に予定している学会発表の旅費および、海外での調査に充てる予定である。
|