欧米の協定校に1年間留学した日本人学生の人間関係の実態を留学前、留学中、留学後に分け縦断的に人間関係構築過程について2回調査した。第1回調査では英語力不足を克服した者は、周囲の人間関係の広さと深さにおいて克服しなかった者に比して勝っていたことが観察された。 「異文化友人関係の形成過程モデル」を使い「住環境」と「友人関係構築」の関係に関する事例研究でも教育環境、英語力も同じ2名の学生の留学成果が大きく異なった要因は、住環境の違いに起因する友人関係形成の違いであった。帰国後の調査でも、概ね留学成果を高く自己評価した者は、その理由の一つとして良好な人間関係の構築にあったと回答している。
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