本研究では、リフレクティブ・プラクティスを通して教師が気づきに到り、ビリーフを書換える過程の実証的解明及び理論的整備を行った。方法としては、Webジャーナルの談話分析と教師への定期的インタビューの会話分析により、実践過程での教師の内省を縦断的に記述・分析した。特にawareness(気づき)という特徴的な変容に至る過程に焦点を当ててその解明を目指すとともに、リフレクティブ・プラクティスそのものの概念整備にも取り組んだ。成果として、「気づき」に至る多様なプロセスが取り出され、教師と学習者相互の関係性の中で捉えられるものと分った。また研究方法理論として現象学的アプローチの有用性が浮かび上がった。
|