研究実績の概要 |
本年度は、研究課題について、査読付きの学術誌に論文を3本発表し、「中国語教育学会」全国大会で発表を1回、海外招待講演を1回行った。 論文1:試析日本漢語検定考試3級的穏定性(日本中国語検定試験3級の安定性についての考察)(『中国語教育』第13号 P116~130 2015年3月)という題で、3級の3年間計9回分の試験を研究対象にして、主に統計の手法で得たデータに基づいてその安定性を考察した結果、試験は安定しているとは言いかねる。それはランダム誤差というより、系統誤差によるものである。そこで、原因を検討したうえで、より良質のテストを提供するために、社会責任の視点からテストの公平公正の重要性を提示した。 論文2:対日本漢語教学初級階段詞表的考察(日本の中国語教育初級段階用の語彙表についての考察)(『日中語彙研究』P33~47 第4号 2014)という題で、『中国語初級段階学習指導ガイドライン』語彙表の妥当性を考察するために、『高校中国語教育のめやす』語彙表と、また、新HSK語彙表(1~4級)と対照比較を行って、その結果、『中国語初級段階学習指導ガイドライン』語彙表は、対照対象の二つの語彙表と相関性が非常に高く、最も基礎的な語彙を収録しており、しかも、品詞の規定も語形の選択も科学的であり、教えやすいという創意工夫がなされたことが分かった。日本の中国語教育現場では、特に初級の段階においてそれを最大限に反映すべきではないかと示唆した。 論文3:Studies of association between textbooks, test with word list respectively on primary stage of Chinese education in Japan(『海外華文教育Overseas Chinese Education』2015第4号)Conclusion: the textbooks demonstrate the word list in various and multiple forms, while the test shows a relatively vague relevance with the word list, seemingly requiring some more stable and unified standards.
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