中国語検定は年間約6万人の受験生が利用する大型標準テストである。このテストはどれぐらい正確に且つ公正にその評価の役割を果たしているか、その受験者の最も多い3級を対象にして、古典的テスト理論の信頼性と妥当性の視点から、試験ペーパー・個々項目の検討、模擬テストによる独自の検証、ソフトによる語彙難易度の調査と統計、アンケート調査といった多角の手法で検討を加えた。3年間、6本の論文を学術研究誌に、口頭発表2回で、研究成果を発信した。 中国語検定3級は安定しているとは言いかねる。より良質のテストを提供するために、テストそのものの質的向上はもとより、社会的責任の観点からテストの公平公正の重要性を示唆した。
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