研究課題/領域番号 |
24520636
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
片山 圭巳 県立広島大学, 生命環境学部, 講師 (00582371)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 国外調査研究(米国、ボストン地域) |
研究概要 |
本研究では、日本人英語学習者がどのように単語分節能力を発達するかを調査する。特に、これまで母語の音節構造が分節能力に影響を与えるとの報告もあることから、第二言語における音節構造の習得が目標言語の単語分節能力と相関関係にあるのではないかと予測する。一方、初級英語学習者にとっては、音韻配列の生起制限が第二言語学習者の言語処理に影響を与えると考えられるため、この予測を検証する。 24年度は、日本語の音素配列の単語と英語の音素配列の単語を使用して、日本人英語学習者、および英語母語話者に探知課題を行った。前期に、実験に用いる音声の録音および、心理学実験ソフトE-プライムを用いて実験プログラムを作成した。後期に英語初級学習者、上級学習者、および英語母語話者に対して探知課題を行い、データを収集した。英語初級学習者グループは県立広島大学学部生20名から構成され、上級学習者グループとして、広島県および北海道在住の主に大学の英語教員(日本人)19名が参加した。また、英語母語話者は米国英語話者を対象とし、主にアメリカ合衆国ボストン在住の英語母語話者20名に参加してもらった。実験方法は、ヘッドフォンを用いて一人ずつ静かな部屋で行い、時間は各20分程度である。 条件に見合った被験者に実験に参加してもらうため、データ収集には出張を伴った。そのため、授業のない年度末に集中的にデータ収集を行った。調査中、一部実験プログラムの修正を行ったため、さらに日本人初級英語学習者20名のデータを収集する必要が出てきた。また、予備実験の結果を大学英語教育学会第52回国際大会に応募し、採択された。発表は25年度8月に京都大学で行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度の目的であったプログラムの作成とデータ収集を行ったため。データ収集に関しては、日本人初級英語学習者、上級学習者、英語母語話者に対し、それぞれ約20名ずつ行った。
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今後の研究の推進方策 |
24年度の調査中、実験プログラムを一部修正したため、さらに日本人初級英語学習者20名のデータを収集する必要が出てきた。25年度前期に追加調査を行いたい。今後、日本人被験者のデータと英語母語話者のデータの比較分析をする予定である。被験者ごと、および音節構造ごとに分散分析を統計処理ソフトSPSSを使って行う。この調査結果を国際学会に応募する。また、予備実験の結果が大学英語教育学会第52回国際大会に採択されたため、8月に京都大学で発表をする。
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次年度の研究費の使用計画 |
ボストンへの調査が24年度3月下旬から25年度4月上旬にまたがったため、4月分の旅費5万円を計上する。また、8月に京都大学で行われる大学英語教育学会第52回国際大会で発表するため、旅費5万円を計上する。
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