• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

日韓両言語学習者の呼称使用ストラテジーに対する容認性判断と性格特性の影響

研究課題

研究課題/領域番号 24520638
研究機関山口県立大学

研究代表者

林 ひょん情  山口県立大学, 国際文化学部, 教授 (30412290)

研究分担者 玉岡 賀津雄  名古屋大学, その他の研究科, 教授 (70227263)
キーワード呼称使用ストラテジー / 容認性判断 / 性格特性
研究概要

本研究の目的は、日本語と韓国語の第二言語学習者の呼称使用ストラテジーに対する母語話者の容認性判断を検証するとともに、容認性判断の評定に対して、評定者個人の性格特性がどのように影響しているかを明らかにすることである。
本年度は、①性格特性の検討を行うとともに、昨年度の実態調査結果を踏まえ、②呼称使用ストラテジー容認度と性格特性の影響に関する質問紙を作成し、③予備調査を経て、本調査を日本と韓国でそれぞれ実施した。
本調査で用いた性格特性項目は、「多次元的共感性尺度MES(Multidimensional Empathy Scale 、下位尺度:他者指向的情緒反応、他者心理の理解力、非影響性、自己指向的情緒反応)」、「アサーティブコミュニケーション(下位尺度:攻撃的なコミュニケーション、受け身的コミュニケーション、アサーティブコミュニケーション)」、「コンフリクト・マネジメント(対立管理スタイル:意見の相違への対処パターン)」、「異文化適応力(感情制御、オープンな心、柔軟性、自己受容度)」、「NQ(Network Questions、ネットワーク拡張能力、ネットワーク配慮度、ネットワークマインド)」の、5つである。
また、本調査では、呼称使用の受容度には個人の属性による個人差が見られることが予想されることから、容認性判断における評定者の属性(年齢・性別・相手母語に関する知識の有無・異文化接触頻度など)の影響に関する項目も追加して実施した。
現在、データの整理と入力が終わっており、今後分析結果について共同研究者を含む関係者全員で討議を行っていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

日本語と韓国語の第二言語学習者の呼称使用ストラテジーに対する母語話者の容認性判断を検証とともに、容認性判断の評定に対して、評定者個人の性格特性がどのように影響しているかを明らかにすることが本研究の目的である。
本年度は当初の計画通りに、日本語と韓国語の第二言語学習者の呼称使用ストラテジーの容認性判断についての調査を実施した。また、性格特性の項目については情動知能(Emotional Intelligence: EI)だけではなく、「多次元的共感性尺度MES」、「アサーティブコミュニケーション」、「コンフリクト・マネジメント」、「異文化適応力」、「NQ(Network Questions)」と多様な観点から検討するとともに、その検討結果を本調査に盛り込んで実施することができた。以上のことから、おおむね順調に進行していると評価した。

今後の研究の推進方策

今後は、①調査結果について、共同研究者を含む関係者全員で討議を行いながら、②それらを総括して、国内外の学会にて研究成果を発表するとともに、論文を執筆していく計画である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「大学教員間の「さん」と「先生」の呼称選択に影響する諸要因」2014

    • 著者名/発表者名
      林炫情・玉岡賀津雄・宮岡弥生
    • 雑誌名

      『山口県立大学学術情報[大学院論集15]』

      巻: 7 ページ: 9-15

  • [雑誌論文] 「『4技能+α』総合的外国語運用能力の育成を目指して」2014

    • 著者名/発表者名
      林炫情・森原彩
    • 雑誌名

      『山口県立大学学術情報(国際文化学部紀要)』

      巻: 7 ページ: 105-116

  • [雑誌論文] Is pitch accent necessary for comprehension by native Japanese2014

    • 著者名/発表者名
      Tamaoka, K., Saito, N., Kiyama, S., Timmer, K., & Verdonschot, R.G.
    • 雑誌名

      Journal of Neurolinguistics

      巻: 27 ページ: 31-40

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「呼称使用の容認度判断と情動知能(Emotional Intelligence: EI)の関係」2013

    • 著者名/発表者名
      林炫情・玉岡賀津雄
    • 雑誌名

      『ことばの科学』

      巻: 26 ページ: 25-38

  • [雑誌論文] 「学習者コーパスと言語テスト― 言語テストの得点と作文のテキスト情報量の関連性」2013

    • 著者名/発表者名
      李在鎬・宮岡弥生・林炫情
    • 雑誌名

      『言語教育評価研究(AELE)』

      巻: 3 ページ: 22-31

    • 査読あり
  • [学会発表] 「LMSを活用したBlended e-Learning外国語教育と学習効果の評価」

    • 著者名/発表者名
      林炫情・森原彩
    • 学会等名
      e-Learning教育学会第12回大会
    • 発表場所
      関東学院大学文学部 (横浜・金沢文庫キャンパス)
  • [学会発表] Syntactic parsing of nominative-genitive conversion by Chinese and Korean speakers learning Japanese:

    • 著者名/発表者名
      Katsuo Tamaoka & Michael P. Mansbridge
    • 学会等名
      言語科学会第15回年次国際大会
    • 発表場所
      活水女子大学東山手キャンパス4号館434教室.
  • [図書] 『知の空をはばたこう:国際文化学をまなぶあなたへ』(4章の4-4, 4-5, 5章の5-20担当)2014

    • 著者名/発表者名
      林炫情
    • 総ページ数
      68-71,103
    • 出版者
      東洋図書出版

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi