研究課題/領域番号 |
24520641
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
村野井 仁 東北学院大学, 文学部, 教授 (20275598)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 第二言語習得 / 文法発達 / 内容言語統合学習 / 英語教育学 / フォーカス・オン・フォーム / 英語学習動機 |
研究概要 |
第二言語文法指導方法の一つであるフォーカス・オン・フォーム(Focus on form/ FonF)と内容言語統合学習(Content and Language Integrated Learning/CLIL)を融合させ、日本人英語学習者の第二言語発達、特に文法能力発達を促す方法を考案し、その効果を検証することが本研究のねらいである。 1年目の本年度はFonFおよびCLILに関する先行研究および最新の動向を調査することに主眼をおいて調査を進めた。それぞれの文献研究を精緻に行うことによって、FonFとCLILを融合させることが可能であり、それは学習者の第二言語文法能力を育てる上で効果的であるという予測を立てることができた。CLILの内容としてアジア近隣諸国との国際関係を扱う計画であり、今年度はこのような取り組みについて研究を進めている研究者への聞き取り調査を行うことができた。具体的な実施方法、注意点について意見交換をすることができ、大きな成果が得られた。 さらに今年度はCLILの内容を少し拡大し、震災以降の被災者、特に若者がどのように今を感じているかを扱うこととした。東北にいる大学生でなければ触れることのできないメッセージを海外に伝えるために英語を使うという学習形態をとり、そのようなCLIL活動が学習者の英語発達、学習動機にどのような影響を与えるのかを調査する方向で研究を進めている。Contentとなりうるメッセージを集め、予備実験の準備を整えることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り研究が進んでいる。内容言語統合学習の「内容」(content)を当初は「アジア近隣諸国との国際関係」と計画していたが、研究が進むにつれ、「東日本大震災の被災地に住む日本の若者が感じていること」を内容そのものとし、それをアジア近隣諸国に住む英語話者に伝えることによって英語使用を促し、そのようなCLIL活動の効果を検証するというように研究計画に若干の修正を行った。 これは研究の焦点が絞られたことであり、順調な滑り出しである。
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今後の研究の推進方策 |
計画通り研究を進める。平成25年度は実験を早い段階で行う予定である。その結果を分析し、それによってさらに必要な文献研究、予備的調査を行う。すでに実験の準備は開始されており、順調である。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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