研究課題/領域番号 |
24520643
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
石鍋 浩 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 助教 (90424051)
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キーワード | 外国語教育 / 第二言語習得 |
研究概要 |
第二言語学習環境下の脳活動計測とその結果に基づく学習過程や教授法への検討が行われつつある。本研究は、第二言語文法規則の習得過程を脳機能に基づき明らかにすることを目的としている。 平成25年度は、統語構造の違いが第2言語習得時の脳活動に与える影響について検討した。語彙は共通だが統語構造の類似度が異なる2つのミニチュア人工言語を作成し、日本語母語話者を対象として学習・テストのセッションを繰り返した。同時に、近赤外分光法 (Near infra-red spectroscopy) を用い各セッションの脳活動を計測した。結果、母語と目標言語の統語構造の類似度がテストの得点向上に影響を与えている可能性が示された。習得過程における脳活動を検討した結果、2つのミニチュア人工言語ともブローカ野近傍において賦活がみられた。統語規則の習得には言語の系統にかかわらずブローカ野が関与していることが示されている研究との類似点がみられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ミニチュア人工言語を用いた実験状況下における習得過程の研究に関しては今後の指針を得ることができた。一方、自然言語の習得に関する検討は、学習者のレベルや語彙の統制などについて課題が残った。この点が研究がやや遅れている原因である。
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今後の研究の推進方策 |
ミニチュア人工言語を使用した第二言語習得研究の利点として、学習する言語についての学習者の知識が均一であること、短時間で学習ができ被験者の負担が少ないこと、自然言語に比べ条件の統制が比較的容易なことなどが挙げられている。また、ミニチュア人工言語を用いることにより、被験者を日本語母語話者に限定することが可能となり、必要なサンプル数を確保することができる。 平成26年度は、ミニチュア人工言語を用い、学習方法の違いが第二言語習得に与える影響について脳機能面から検討し、より詳細な統語規則の学習過程の可視化を目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
被験者への謝金支払の必要性がなくなったため。 被験者の一部から辞退者が出ることを想定し、必要なサンプル数を1割程度上回る謝金の額を計上した。しかし、辞退者は発生しなかった。 被験者への謝金および実験助手の人件費として使用する。
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