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2014 年度 実施状況報告書

脳機能計測に基づく外国語文法規則習得過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 24520643
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

石鍋 浩  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 助教 (90424051)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード外国語教育 / 第2言語習得 / 人工言語
研究実績の概要

第2言語学習環境下の脳活動計測とその結果に基づく学習過程や教授法への検討が行われつつある。本研究は,第2言語文法規則の習得課程を脳機能に基づき明らかにすることを目的としている。
平成26年度は,語彙は共通するが統語構造の異なる人工言語を3種類作成した。人工言語は被験者 (日本語母語話者) の母語と同一の統語構造の人工言語a,被験者の既習言語 (英語) に類似する統語構造の人工言語b,被験者の未習言語の統語構造の人工言語cの3種類を作成した。
被験者を3グループに分け,人工言語の語彙が習得段階に達するまで学習とテストを繰り返した。習得段階はテストの正答率が3回連続で100%となった段階とした。次に,人工言語a-cの学習とテストを5回繰り返した。結果,人工言語aとbは5回のセッションの初期段階から統語構造の習得が見られた。それに対し,被験者にとって未習の人工言語cは,セッション初期段階において正答率がチャンスレベルを下回った。母語と目標言語の統語構造の違いが外国語の習得に影響を与えることが対照分析により示されている。本研究の結果,理論的な指摘との類似がみられた。条件の統制と短時間での学習が可能である人工言語の特性を生かし,習得の過程に伴う脳機能の変化を計測できる可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

3種類の人工言語を作成し,統語機能の違いが習得に与える影響の再現が可能であることが示された。行動実験で得られた結果を検証するため脳機能の計測を実施するする必要があるが,そこまで到達しなかった。この点が研究が遅れている理由である。

今後の研究の推進方策

従来のNIRS (Near Infra-red spectroscopy)を用いた計測に加え,本年度はfMRIを用い,行動実験で得られた結果の検証を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

本研究は当初NIRS (Near Infrared Spectroscopy) を用いて,外国語習得に伴う脳活動の変化を検討する予定であったが,より詳細な計測が可能なfMRIを用いて計測する機会を得た。そのため,当初予定していたNIRS装置による謝金の未使用分が発生した。

次年度使用額の使用計画

fMRIを用いた人工言語習得時の脳機能計測に係る費用として使用する予定である。

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公開日: 2016-05-27  

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