本研究の目的は、外国語学習における学習者のストレスと学習の成果(成績)を検証することにある。「ストレス」を「言語不安」から切り離した要因として扱い、生理学的測定を用いた。すなわち、ストレスホルモンであるコーチゾル値を毛髪検査により測定し、質問紙測定による自己申告の指標とは異なる、客観的指標を使用した。 英語科目履修者を対象に実験を行い、ストレスが学習成果に負の影響を及ぼすことが認められた。同時に、第二言語習得分野では、これまで使用されなかった毛髪検査によるコーチゾル値測定の実行可能性が確認された。また生理学的測定と自己申告測定とには違いがあることも検証された。
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