研究概要 |
2013年度は、2012年度に実施したデータ収集および分析結果を、国際学会で発表した(New Sounds 2013, Montreal, May 17-19)。以下に研究内容をまとめる。実験授業では、「韻律指導」を暗示的に行うディクテーション中心のBottom-up型指導と,Listening strategyを明示的に指導するTop-down型指導、さらに、 ボトムアップ型の明示的韻律指導とstrategy 指導を併用したInteractive型(併用型=IG群)の3種類の英語聴解教育の効果を測定しその有効性を検証した。同一の自主開発リスニング教材を使用して6か月間(90分×20回)の実験授業を大学中級授業3クラスで行い、聴解能力の測定は客観テスト(WeTEC)により3回実施(授業直前・直後・2か月後)実施した。IG群においてスコアの平均値に有意な上昇がみられたことから、IG群に対する併用指導が効果を上げたと考えられ、その有効性が示された結果となった。2013年度中は上記研究結果を英語論文として発表した。 Mamiko, Orii-Akita. (2014). The effectiveness of interactive teaching methods in EFL classrooms: a comparison with bottom-up and top-down methods. Concordia Working Papers in Applied Linguistics, vol. 5. また、併用指導が有効な指導法であるかを、人間の情報処理過程の観点から検証し、英語論文として発表した。 Mamiko, Orii-Akita. (in press). Human cognitive processing and the interactive teaching method in EFL listening comprehension. Gakujutsu Kenkyu, English Language and Literature, Waseda University, vol. 62, 1-16. 2014年度は、上記研究データと情報処理過程に基づいた併用指導の有効性についてまとめた英語書籍の原稿作成に取り組む予定である。(LAMBERT Academic Publishingより投稿の依頼を受け、6月に原稿提出予定)また、リスニングについての書籍原稿を2014年度中にまとめる予定である。
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