本研究は、日本人学習者が3年半の観察期間で、どのように日英作文力を変化させるかと、その変化にどのような要因が最も影響力を持つかを調査したものである。参与者は、中級程度の英語力を持つ英語専攻の大学生22人であり、観察開始時は全員18歳だった。彼らは、4年間、年1回、一般英語力、日英作文力と、日英作文学習歴等に関する90分程度のインタビューを受けた。さらに大学4年次の最後には、自分の3年半のそれらの能力の変化についての30分程度のインタビューに答えた。分析の枠組みとしては当初予定したダイナミックシステム理論より包括的な生態学的アプローチを使い、4年間の変化での共通の傾向と個人差の両方を調査した。
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