研究課題/領域番号 |
24520676
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
佐藤 恭子 追手門学院大学, 国際教養学部, 教授 (30205976)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 能力記述文 |
研究概要 |
本研究の目的である非対格動詞の習得過程の解明に向けて、まずは学習者の英語力調査を既成の標準テストであるTOEFLを用いて行った。これにより初級レベルの学習者についてのデータの収集が出来た。また先行研究の最新動向を調査し、Sato (2010) の母語の形態素の影響について、本実験に入る前に検証を行った。この成果は佐藤 (2013a) にまとめた。 また研究目的の2つ目であるCEFRの評価ツールである「能力記述文」の作成に向けて、本年度は、まず基礎的文法能力の調査を行い、研究対象である非対格動詞に属する自動詞・他動詞も含め、文法項目ごとに「能力記述文」の作成を行った。この成果は佐藤(2013b)にまとめた。作成した「能力記述文」は実際に学生に試用してもらっている段階である。同時に自己評価を促す活動として、「学習記録」の活用を行った。学習者が自らの学びを記録することにより、自己の学びの振り返りにつながることが解明された。この成果は佐藤(2013c)にまとめた。またCEFRに関して、昨年度構築された日本人英語学習者向けのCEFR-Jに関する学会に参加し、最新の研究動向を入手した。本実験に向けて実験手法である反応時間のソフト(SuperLAB)の使い方の指導を行った。この指導には予定よりも時間がかかったが、パイロットスタディを行うことができた。そしてこの結果を基に、テストで用いる語彙の選定などの調整を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本実験で使用するソフトの指導に時間が予定よりも必要となったが、すでに準備は整っており、実験に入ることが可能な状況である。また能力記述文の作成に向けて、文法事項の項目別調査も行うことができ、本研究の目標項目を調査する準備が整ったと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、本実験を4月から5月にかけて行い、データ処理および分析を6 月から7月にかけて行う。そして得られた結果を基に「能力記述文」の作成を9月から11月にかけて行う。そして作成された「能力記述文」を実際に学生に試用してもらい、目標設定、自己評価に活用する。それらをもとに問題点を検討し修正する。そして、12月から1月にかけて、得られた「能力記述文」についての学生の自己評価を基に、教授項目の順序、時期等、指導上どのように活用できるかを検討する。総括として平成26年2月から3月にかけて、結果のまとめと考察を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、実験のデータ処理に謝金、およびパソコン関連備品、消耗品を必要とする。また研究成果について、学会等での発表を行う。これに対して旅費を必要とする。
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